ミノキシジルは、抜け毛や薄毛に悩む多くの方に使用されている発毛薬です。
市販化もされ、国内では高い知名度があります。
しかし飲み合わせの問題を始め、安全に使用するために確認が必要な内容もあります。
ここではミノキシジルの使用の際に確認するべき注意点について、
内服薬と外用薬それぞれの詳細を解説していきます。
ミノキシジルと飲み合わせの悪い薬
医薬品を使用する上で注意が必要なのが、飲み合わせの問題です。
併用禁忌とされる組み合わせで医薬品を併用すると、副作用のリスクが高まったり効果が得られなかったりすることがあります。
以下では、ミノキシジルの併用禁忌薬について解説していきます。
【内服薬】ミノキシジルタブレットと併用禁忌薬
ミノキシジルタブレットと併用できない治療薬は、次の通りです。
・バイアグラ・レビトラ・シアリス(ED治療薬)
・イミグラン(片頭痛薬)
・血管拡張作用のある薬
上記の治療薬はミノキシジルタブレットとの飲み合わせが悪く、併用禁忌薬とされています。
イブプロフェンやイミグランはミノキシジルタブレットと併用すると、発毛効果の低下や血流の悪化・血圧の異常が起こる恐れがあります。
また特に注意したいのはED治療薬や血管拡張作用のある治療薬との併用です。
これらの治療薬はミノキシジルタブレットと同様の作用を持つため、併用により副作用が起こりやすくなります。
医薬品ではないものの、アルコールにも血管拡張作用があります。
お酒との併用もしないように気をつけましょう。
【外用薬】ミノキシジルと併用禁忌薬
ミノキシジル外用薬は、内服薬と異なり併用禁忌薬はありません。
そのため現在常用している治療薬がある方も、問題なくミノキシジル外用薬を使用することが可能です。
ミノキシジルが使えない人
ミノキシジルには年齢や性別、健康状態により使用できない場合もあります。
安全のためにも、必ず確認の上で使い始めるようにしてください。
【内服薬】ミノキシジルタブレットが使えない人
ミノキシジルタブレットは、次の内容に該当する方は使用できません。
・妊娠中、授乳中の女性
・20歳未満の方
・高血圧症の方
・低血圧症の方
・AGA以外の脱毛症の方(円形脱毛症など)
・高齢者
参考：DailyMed – MINOXIDIL tablet
【外用薬】ミノキシジルが使えない人
ミノキシジル外用薬は、以下に該当する方は使用できません。
・女性
・20歳未満の方
・AGA以外の脱毛症の方(円形脱毛症、甲状腺疾患による脱毛など)
・急激な脱毛や、斑状の脱毛が見られる方
上記に該当する方がミノキシジル外用薬を使用した場合、有効性や安全性が確認されていません。
ただし女性の場合、成分の配合濃度が1％までの外用薬であれば使用が認められています。
ミノキシジルの注意点
ミノキシジルの注意点について、内服薬・外用薬に分けて解説していきます。
ご使用の際は、以下の内容を確認するようにしてください。
【内服薬】ミノキシジルタブレットの注意点
ミノキシジルタブレットの注意点は、次の通りです。
・副作用のリスク
・用量に注意
過去にミノキシジルを服用中の女性において、母乳の中にミノキシジルの成分が排泄されたとの報告があります。
乳児の健康に悪影響を及ぼすことも考えられるため、妊娠・授乳中の女性はミノキシジルを使用できません。
またミノキシジルタブレットには、心血管系の副作用が報告されています。
服用中に動悸や息切れを感じた場合、副作用の恐れがあるため十分に注意してください。
ミノキシジルタブレットには2.5mgや5mg、10mgの用量がありますが、少ない用量でも十分な効果が得られます。
2.5mgや5mgなどから服用を開始して、効果が不十分な場合のみ用量を増やすことを検討してください。
参考：一般用医薬品 : 女性薬 ミノキシジル配合外用液1％「FCI」
【外用薬】ミノキシジルの注意点
ミノキシジル外用薬の注意点は、次のようになります。
・女性は2％まで
・塗布後はしっかりと乾かす
ミノキシジルは効果が緩やかな発毛薬であり、副作用のリスクが低いことは大きなメリットです。
しかし効果を得られるまで4～6ヶ月ほど使用を続ける必要があります。
さらにミノキシジル外用薬は用量の幅が広く、市販薬ではミノキシジルの配合量が1～5％、病院処方では10％を超えるものもあります。
男性は最大15％まで使用できますが、女性は最大でも2％までとなります。
また整髪剤を使用する方は、ミノキシジル外用薬の塗布後にしっかりと乾いてから使うようにしましょう。
ミノキシジルとは？
ミノキシジルは、新しい髪を生やす発毛効果を持つAGA治療薬です。
血管拡張作用により頭皮の血管を拡張することで、毛母細胞に多くの栄養や酸素が届くようになります。
細胞分裂が活発におこなわれるようになり、結果的に髪の毛の成長が促進されるのがミノキシジルの作用です。
日本では市販化もされ、テレビCMで紹介されることもあるなど身近な薄毛治療薬です。
また内服薬・外用薬と複数の剤型がありますが、市販では外用薬のみ、病院処方では内服薬・外用薬の両方が購入できます。
ミノキシジルで効果がない人もいる？
ミノキシジルは、薄毛や抜け毛の原因によっては効果がない場合もあります。
基本的に、ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)にのみ効果を発揮する発毛薬です。
円形脱毛症や薬剤による脱毛などはAGAと原因が異なるため、ミノキシジルを使用しても効果がありません。
またミノキシジルは発毛をサポートする効果はあっても、抜け毛を抑える効果がありません。
そのためAGA治療においてミノキシジルの効果を実感しにくい場合は、抜け毛を抑える作用があるプロペシアやザガーロとの併用がおすすめです。
発毛促進と抜け毛予防の相乗効果で、より効率的なAGA治療が可能になります。
| 商品名 | フィナステリド＋ミノキシジル | デュタステリド＋ミノキシジル |
|---|---|---|
 |
 |
|
| 成分 | フィナステリド／1mg ミノキシジル／5mg・10mg |
デュタステリド／0.5mg ミノキシジル／5mg |
| セット内容 | フィナステリド100錠 ミノキシジル100錠 |
デュタステリド90錠 ミノキシジル100錠 |
| メーカー | Asle pharmacenticals | Asle pharmacenticals |
| 価格 | 1mg/5mg 6,750円～ |
0.5mg/5mg 8,800円～ |
| 1mg/10mg 7,500円～ |
– | |
| 購入する | 購入する |
ミノキシジルの注意点に関するQ＆A
ミノキシジルの注意点について、よくある質問をQ&A形式で解説していきます。
疑問やお悩みがある方は、以下の内容を参考にしてみてください。
ミノキシジルで髪が薄くなったのはなぜですか？
ミノキシジルを使い始めた時期に、一時的に抜け毛が多くなることがよくあります。
これは初期脱毛と呼ばれ、ミノキシジルの効果が現れ始めたときに起こる症状です。
初期脱毛とは、ミノキシジルの作用で新しい髪の毛が生えてきたことにより、古い髪の毛が抜け落ちることで抜け毛が一時的に増えてしまいます。
不安を抱く方も多いですが、初期脱毛が起きてもミノキシジルを使い続けることが大切です。
ミノキシジルは心臓に悪いですか？
ミノキシジルには、血管を拡張する作用があります。
特にミノキシジルタブレット(内服薬)の場合、血管拡張作用が全身に働くことで心臓にも負担がかかり、息切れや動悸などの副作用が起こることが報告されています。
万が一ミノキシジルタブレットの服用中に違和感を覚えた場合は、服用を中止し医師の診察を受けるようにしましょう。
ミノキシジルを止めたら効果がなくなりますか？
ミノキシジルは、使用を止めると発毛効果が無くなってしまいます。
特にAGAは、進行性の脱毛症です。
ミノキシジルによりある程度髪の毛が生えてきても、使用を止めると再び抜け毛が多くなり、AGAが進行してしまうことに注意しなくてはなりません。
ミノキシジルは薬局で買えますか？
ミノキシジルは、薬局でも購入できます。
しかし薬局で取り扱いがあるのは、ミノキシジルの配合量が1～5％までの外用薬のみです。
5％より成分の配合量が多い外用薬や、内服薬は市販化されておらず、薬局で入手できません。
より効果の高いミノキシジルを希望する場合は、AGAクリニックや個人輸入など他の購入方法をご検討ください。
ミノキシジルは何年続ければよいですか？
ミノキシジルの効果が実感できるのは、一般的に使用開始から6ヶ月ほどとされています。
最低でも6ヶ月は継続して使用してみましょう。
しかし使用を中止すると発毛効果が無くなるため、新しく増えた髪の毛を維持するためには長期的な継続をおすすめします。
