AGAは「男性型脱毛症」とも呼ばれる薄毛や抜け毛が多くなる進行性の脱毛症です。日本人男性の3人に1人がAGAになると言われており、おでこの生え際、頭頂部を中心に薄毛になります。AGAは遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因です。
円形脱毛症は500円玉くらいの範囲の髪が急激に抜け落ちますが、AGAは徐々に髪が薄くなります。
AGAの症状
AGAは髪のハリやコシがなくなったり、生え際・頭頂部を中心に薄毛の範囲が広がったりします。進行性であるため、放置すればするほど髪の毛が減少し薄毛になります。髪のボリュームが減少を感じる場合はAGAの可能性を疑いましょう。AGAであるかを確かめるには血液検査や視診、問診、セルフチェックなどで調べることが可能です。
初期症状は抜け毛が増える
抜け毛の増加はAGAの初期症状で、40代～50代の方に現れやすくなります。AGAになると頭皮環境が悪化するため、髪の成長に必要な栄養素が届けられなくなり、抜け毛が増加します。AGAはどの年齢でも発症する可能性がありますが、年齢を重ねるにつれて発症しやすい傾向があります。
生え際・頭頂部が薄くなる
AGAになるとおでこの生え際、頭頂部、分け目が薄毛になりやすいです。M字ハゲ（生え際）やO字ハゲ（頭頂部）と呼ばれることもあり、AGAの典型的な薄毛パターンです。他にもAGAになると髪の毛が細くなるため髪のボリュームも減少します。これはヘアサイクルが乱れることで髪の成長期が短くなって軟毛化するためです。
AGAの治療と対策
AGAの治療は基本的にAGA治療薬で行います。AGA治療薬には発毛を促すミノキシジル、AGAの進行を抑制するプロペシア・ザガーロがあります。基本的にはこの3種類の治療薬を単剤または併用することでAGAの改善が可能です。
AGA治療薬以外の治療方法には、HARG療法などの注射療法、植毛があります。
AGAを根本的に治療できるのはAGA治療だけで、薄毛に良いとされる市販のサプリ、スカルプケアシャンプー、食事療法では根本的な治療は行えません。相乗効果は期待できるため、AGA治療に加えて行うようにしてください。
AGA治療薬
| 商品 |  ミノキシジルタブレット |
 プロペシア |
 ザガーロ |
|---|---|---|---|
| 成分 | ミノキシジル | フィナステリド | デュタステリド |
| 効果 | 発毛促進 | AGAの進行抑制、抜け毛の減少 | AGAの進行抑制、抜け毛の減少 |
| おすすめ | 増毛したい方 | 現状を維持したい方 | 現状を維持したい方 |
ミノキシジル
ミノキシジルは発毛促進・育毛促進が期待できる成分です。血管拡張作用により頭皮の血行を良くすることで、髪に栄養が届きやすくなり成長を促します。現状維持であればプロペシア・ザガーロでいいですが、増毛をするのであればミノキシジルは必須の治療薬です。
プロペシア
プロペシアはAGAの進行を抑制することで、抜け毛を抑える作用があります。AGA治療では基本的にプロペシアは必須の治療薬で、単剤での使用、ミノキシジルと併用することもできます。現状維持だけあればプロペシアだけの服用でも十分な改善効果が期待できます。
ザガーロ
ザガーロはプロペシアで効果が得られなかった方、プロペシアより強い改善効果が必要な方が服用します。ザガーロと作用は同じですが、効果はザガーロが強力とされています。
AGA治療の費用
| 商品 | 価格 |
|---|---|
| ミノキシジル | 5,000円～8,000円/月 |
| プロペシア | 8,000円～10,000円/月 |
| ザガーロ | 10,000円～11,000円/月 |
AGA治療薬はAGAクリニックで処方してもらうと約1万円が毎月かかります。処方内容によっては上記の価格より高額になることもあります。AGAクリニック以外では個人輸入で購入することが可能です。
個人輸入では医師の診察などがなく、自分でAGA治療薬を選択する必要がありますが、月々3,000円程度でAGA治療をすることができます。AGAクリニックで処方される治療薬と同等の効果があるものが購入できるので、治療効果に違いはありません。AGAクリニックで処方してもらったのちに、個人輸入で同じ効果のものを購入することもひとつの手段です。
日常の中でできるAGA改善
日常生活の中でできるAGAの改善方法は多くありますが、まずは基本となる生活習慣を意識しましょう。睡眠不足だと血行不良や代謝の低下、成長ホルモンが分泌されづらくなり頭皮環境に悪影響を及ぼします。
食事では、肉や魚、大豆などたんぱく質が豊富な食事を積極的に摂取しましょう。直接AGAの治療効果があるわけではないですが、体質や頭皮環境が良くなることで相乗効果を得ることができます。
AGA治療薬を服用しながら日常生活で改善できるとこを意識してみましょう。
AGAの治療期間
- 治療開始～1ヵ月：抜け毛の減少、初期脱毛、体毛が濃くなる
- 1～3ヵ月：初期脱毛が終わる、抜け毛の減少、ヘアサイクルの正常化
- 3～6ヵ月：産毛の増加、発毛、生え際の前進
- 6ヵ月～1年：薄毛が目立たなくなる、毛髪のボリュームが出る
AGA治療による効果には個人差がありますが、おおまかな目安は上記のとおりです。症状が進行するほど治療期間が長くなります。
AGA治療は早期治療が大事
AGAは早く治療を始めるほど治りが早くなります。抜け毛の増加、髪のボリュームが低下しているにも関わらず、そのままにしておくと治療が困難になる可能性もあります。毛根が死滅して発毛ができない状態になる場合もあります。そうならないようにAGAと気づいた時点で治療は受けるようにしましょう。
AGAのよくある質問
抜け毛が多くなった場合はAGAですか？
円形脱毛症や単純なストレス、季節によっても抜け毛が多くなることがあります。抜け毛の増加だけでAGAとは一概に判断できませんが、浴室の排水溝、枕などに大量の抜け毛がある、髪の毛が細くなったなどがある場合はAGAの疑いがあります。
AGAの原因は何ですか？
AGAは遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因です。
AGAを放置するとどうなりますか？
AGAは進行性の脱毛症であるため抜け毛の増加、薄毛になる可能性が高くなります。AGAは自然に治癒することはありません。
AGAは自分で治せますか？
生活習慣の改善や食事療法などはAGAの改善に良い影響を与えますが、根本的な治療ではありません。AGA治療薬などの医薬品、HARG療法などの注射療法によってAGAの高い治療効果が期待できます。
