ゼニカルは、食事で摂取した脂肪分の吸収をカットしてくれるダイエット薬です。
ダイエットのためにゼニカルを使用したいものの、今服用しているピルや、他のメディカルダイエット薬、下剤との相性が気になっている方も多いのではないでしょうか。
ここではゼニカルと相性が良いものや併用を避けた方がよいもの、一緒につかうことで効果をアップさせることができるものなど、併用可能な医薬品について詳しく説明します。
ゼニカルの併用注意薬について
- シクロスポリン(免疫抑制剤)
- レボチロキシン(甲状腺ホルモン補充薬)
- ワルファリンを含む抗凝固剤
- アミオダロン(抗不整脈薬)
- 抗てんかん薬
- 抗レトロウイルス薬
併用注意薬とゼニカルを併用してしまった場合、効果が弱まったり、逆に強く出過ぎてしまったりします。
上記にあてはまる医薬品を使用している場合は、必ず医師に相談してからゼニカルを使用してください。
参考:DailyMed – XENICAL- orlistat capsule
ゼニカルはビタミン剤との併用がおすすめ
ゼニカルは食事で摂取した脂肪分のうち、約30%を体内へ吸収させずに体の外へ排出させますが、その際脂に溶ける性質の脂溶性ビタミンも一緒に排出してしまいます。
ビタミンが不足すると肌がカサカサになったり、風邪をひきやすくなったりするため、ゼニカルを長期服用する際には、マルチビタミンなどのビタミン剤を併用するのがおすすめです。
ゼニカルとピルの併用について
ピルを服用している方は、ゼニカルとの相性が気になるところですが、こちらは併用可能です。
医薬品同士の作用が違うため、併用しても互いの効果が強まったり、弱まったりすることはないため安心して服用できます。
しかし同時に服用してしまうと、それぞれの有効成分が十分に吸収されない可能性があるため、2時間の服用間隔をもうけるようにしましょう。
ゼニカルと下剤の併用について
普段からお通じが悪くて下剤を使用している場合でも、ゼニカルとは作用が違うため併用可能です。
しかしゼニカル単体でも下剤のような効果があるため、併用する際は効果が二重にならないように、慎重に服用してください。
ひどい便秘のために、ゼニカルを服用してもガスしか出ず便が出なかったが、下剤や便秘薬と併用することで、油の排出を実感できた方もいるようです。
他の痩せる薬との併用について
ゼニカルの他にもいろいろな種類のダイエット薬がありますが、基本的には併用可能です。
医薬品 | 併用 |
---|---|
食欲抑制剤(サノレックス・コントレイブ) | 〇 |
GLP-1受容体作動薬(リベルサス) | 〇 |
SGLT2阻害薬(フォシーガ・ジャディアンス) | 〇 |
血糖値コントロール薬(メトホルミン・ジャヌビア) | 〇 |
ダイエットサプリ(リポドリン・キトサン) | 〇 |
ゼニカルはどの医薬品とも併用できますが、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬、血糖値コントロール薬のような糖尿病の治療薬同士を併用する場合は相性があるため、医師に相談してから使用しましょう。
食欲抑制剤(サノレックス・コントレイブ)との併用
ゼニカルは、食欲抑制剤との併用が可能です。
サノレックスやコントレイブで食欲を抑制し、食事で摂取した脂肪分はゼニカルで排出、このふたつの作用の組み合わせで高い効果が期待できるため、併用をすすめているクリニックもあります。
サノレックスは病院でしか処方されていませんが、コントレイブなら通販でも購入可能です。
コントレイブは、ふたつの有効成分ナルトレキソンとブプロピオンが脳神経に働きかけ、食欲を抑制します。
空腹が気にならなくなるため、自然と食欲が抑えられ、摂取カロリーが低くなります。
GLP-1受容体作動薬(リベルサス)との併用
ゼニカルは、GLP-1受容体作動薬との併用が可能です。
GLP-1受容体作動薬であるリベルサスを服用すると、体内のGLP-1が増え、インスリンの分泌を促します。
そして血糖値のコントロールをおこなうことで食欲を抑え、脂肪をためにくい体にし、ダイエットへとつなげます。
以前は注射薬しかありませんでしたが、2021年2月に経口薬としてリベルサスが販売され、通販でも購入可能です。
作用の違うゼニカルとリベルサスの併用で、より高いダイエット効果を得ることができます。
リベルサスは、食事をすると小腸から分泌されるホルモン「GLP-1」を、経口補充できる医薬品です。
消化管の活動をおさえ、食欲を抑制させるため、自然な形でダイエットができます。
SGLT2阻害薬(フォシーガ・ジャディアンス)との併用
ゼニカルは、体内の余分な糖分を体外へ排出させるSGLT2阻害薬との併用が可能です。
フォシーガやジャディアンスで糖分の吸収抑制、ゼニカルで脂質の抑制と、肥満のもとである2種類の成分抑制効果によって、効果的なダイエットをおこなえます。
カナグルジェネリック(インボカナ)は、有効成分カナグリフロジンのSGLT2阻害薬です。
日本国内では糖尿病治療薬として承認されています。
フォシーガは、有効成分ダパグリフロジンのSGLT2阻害薬で、先発薬となっています。
日本国内では糖尿病治療薬として承認されており、心不全や腎不全にも効果があります。
ジャディアンスは、有効成分エンパグリフロジンのSGLT2阻害薬で、先発薬となっています。
日本国内では糖尿病治療薬として承認されており、心不全に効果があります。
血糖値コントロール薬(メトホルミン・ジャヌビア)との併用
ゼニカルと血糖値コントロール薬は併用可能です。
メトホルミンやジャヌビアで体内の血糖値の急上昇を抑え、太りにくい体になります。
糖の吸収抑制作用もあるため、ゼニカルと併用することで糖質と脂質ふたつの吸収を阻害します。
食事制限や糖質制限が苦手でダイエットに失敗した方でも、結果が出やすくなります。
ジャヌビアは、DPP-4阻害剤に分類される、有効成分シタグリプチンの糖尿病治療薬です。
血糖値調整ホルモンを分解する酵素を阻害し、食後の高血糖を改善することで太りにくくなります。
グルコバイは、αグルコシダーゼ阻害薬に分類される、有効成分アカルボースの糖尿病治療薬です。
体内に入ってきた食物から糖分の分解をおこなう「α-グルコシダーゼ」酵素の働きを抑制し、糖質の分解を抑え、消化吸収を遅らせることで太りにくくなります。
メトホルミンは、ビグアナイド系に分類される糖尿病治療薬。
肝臓での糖生成、筋肉による糖の取り込み促進、グルカゴンの働きを抑えることで血糖値の上昇を抑制し、太りにくくなります。
ダイエットサプリ(キトサン)との併用
ゼニカルは、ダイエットサプリとの併用が可能です。
ただし併用によるメリットを得たい場合は、上記で紹介したメディカルダイエット薬との組み合わせの方が確実な効果を期待できるため、おすすめです。
しかし人によってはサプリメントと併用してダイエットが成功した方もいるため、おすすめの商品を紹介します。
BBXダイエットサプリメントは、天然成分でつくられているサプリメントです。
ストレスによる食欲の増強を抑制、摂取カロリーの50%カット、脂肪燃焼効果、筋肉の分解防止などの効果が期待できます。
キトサンは、エビやカニなど甲殻類の殻に含まれている食物繊維のことで、炭水化物の吸収を抑え、脂質を排出させる効果が期待できます。
特にゼニカルと併用すると、液体の状態で排出される予定の油を吸着し、ゼリー状に固めるため、油漏れを軽減する効果が期待できおすすめです。
カーボブロッカーは、食事で摂取した炭水化物800kcal分を、体内に吸収させずブロックする効果が期待できます。
パンやご飯、麺類が好きな方に向いています。
まとめ
ゼニカルと併用できる医薬品やサプリメントについて紹介しましたが、参考にしていただけたでしょうか。
ゼニカルは脂質の多い食事に関してかなり有効ですが、糖質に関しては他のメディカルダイエット薬の方が効果を期待できます。
ゼニカルだけではなく、他のダイエット薬やサプリメントと併用することでより効果的なダイエットが可能なため、ご自身にあった組み合わせを見つけましょう。