近年、SNSなどで話題になっている「利尿剤ダイエット」。
利尿剤を飲むと痩せられるという噂を耳にして、気になっている方も多いのではないでしょうか。
果たして利尿剤は本当に痩せられるのか、ダイエット効果の有無をまとめます。
また、利尿剤は本来どんなときに使う医薬品なのか、ダイエット目的に使うリスクはあるのかも併せて解説していきます。
利尿剤を使うと痩せる?
利尿剤は、使用することで体重が減る可能性があります。
名前の通り利尿剤は尿量を増やし、尿の排泄を促す作用のある医薬品です。
服用することで体内の水分が尿として排泄されます。
このときに体内の水分量が減った分、体重も減少するのが利尿剤ダイエットの効果です。
体重が減少する理由
利尿剤を飲んで体重が減少するのは、尿の量が増えることで体内の水分が抜けることが理由です。
その体重の減少効果はあくまでも一時的で、水分を摂取すると元の体重に戻ってしまいます。
スポンジに水を含ませると重くなり、絞ると軽くなるのをイメージするとわかりやすいかもしれません。
一時的ではなく、長期的に体重を減らすためには、水分ではなく脂肪を減らす必要があります。
利尿剤を使う病気は?
利尿剤は、本来次のような症状の治療に使われる医薬品です。
- 高血圧
- 心不全
- むくみ
上記はいずれも、体内にある余分な水分が引き金となる疾患です。
原因となる余分な水分を排出すると症状が改善されるため、治療薬として利尿剤が使用されます。
利尿剤を使って痩せるリスク
利尿剤をダイエット目的に使用するのは、副作用のリスクがあります。
まずは利尿剤による副作用をまとめました。
上記は利尿剤の副作用の一例で、必ずしも起こる訳ではありません。
特に注意したいのは水分不足による脱水症状や、ナトリウムやカリウムなど電解質のバランスが崩れることによる低カリウム血症です。
命に関わる場合もあるので、異変を感じたときはすぐに病院を受診しなくてはなりません。
脱水症状
利尿剤は体内から水分を排出する作用があり、脱水症状になる可能性があります。
場合によっては命に関わるため、だるさやめまいなど脱水症状の初期症状には十分に注意しましょう。
低カリウム血症
利尿剤は水分を排出することで、血液中のナトリウムやカリウムなどの電解質を減少させる効果があります。
電解質が不足することで低カリウム血症の副作用が起こり、だるさや筋力の低下、便秘などの症状が見られる場合があります。
利尿剤で一時的に痩せることはできる
利尿剤を服用することで、一時的に体重を減らすことは可能です。
ただし体内の水分が抜けた結果として体重が落ちているため元に戻りやすく、健康を損なうリスクも高いのが実情です。
従って利尿剤を継続的なダイエットに利用するのは不向きだと言えます。
痩せる薬を使うのがおすすめ
ダイエットをしたい場合、利尿剤ではなく痩せる薬を使うのがおすすめです。
痩せる薬は飲むだけで食欲を抑制したり、糖質や脂質の吸収をカットしたりする効果があります。
食事制限をする必要がないため無理なく、長期的に体重を管理しながらダイエットをすることが可能です。
まとめ
利尿剤を服用することで、体内の水分量が減り一時的なダイエット効果を得ることが可能です。
しかし副作用のリスクが高く、脂肪が落ちる訳でもないため利尿剤だけで痩せようとするのはおすすめできません。
ただしダイエットではなくむくみを解消したい場合であれば、利尿剤により十分な改善効果が期待できます。