「SNSうつ」について

「SNSうつ」について メンタル・精神

FacebookやInstagram、Twitterなどのソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の利用者は年々増加しています。

身近な人や実際には出会ったことが無い人とコミュケーションを取ったり、「今」の情報を発信・受信することができるものとして、普段の生活の中に浸透しています。

合わせてメンタルヘルスに影響があるものとして、世代に関わらず「SNSうつ」に悩む利用者も増えつつあるようです。

SNSとうつ病の関係

イギリスのエセックス大学・ロンドン大学の研究チームが10代のSNSの利用とうつ病の関係について調査を行いました。

10代でSNSを長時間利用すると、うつ病になる可能性が高く、特に女性にその傾向は多いとの結果が出ています。

調査は1万人の14歳の男女を対象に、SNSを利用して感じることについてのアンケートを取り、質問はSNSを使っていて「みじめな気分になる」「楽しくないと感じる」「やる気をなくした」に対して、同意する、しないの回答を求めるものです。

対象者のうつ傾向の割合は利用時間の長さで多くなり、

1日のSNS利用時間が3時間以上でのうつ傾向の比率

男性:21%

女性:26%

1日のSNS利用時間が5時間以上でのうつ傾向の比率

男性:35%

女性:50%

以下はSNS依存の割合です。女性の方が依存傾向が強いことを表わしています。

SNSの依存度の高さはギャンブルやアルコールに並ぶとも言われています。

1日のSNS利用時間が3時間以上の比率

男性:20%

女性:40%

1日のSNS利用時間が全くない比率

男性:10%

女性:4%

研究結果でなくても5時間もSNSに没頭しているのは、精神面に負担がかかるのも納得ですね。

SNSでうつ傾向になる理由

精神的負担になるものは色々あります。

ぱっと思い浮かぶもので、LINEの既読スルーや即レス、Twitterでの不毛なやり取り、Instagramの「映え」を意識し過ぎての無理、Facebookでの求めていない人からの執拗な「いいね攻撃」などがあります。

人間関係

SNSでうつ傾向になる理由として、ほとんどは人間関係によるものだそうです。

SNSは送り手と受け手によるコミュケーションで成り立つものなので、気遣いが必要になるものです。

利用の仕方に関しても「既読スルーは良くない」とか「リプライが来たら返事した方がいい」など、義務的なルールを意識してしまうのも憂鬱になる理由です。

他人との比較・不眠

もう一つが自分の発信した情報がどう見られているか、他人と比べてどうかなど必要以上に気を使ってしまうこともあります。

ネガティブな情報を見て、落ち込んだり疲れてしまうこともあるでしょう。

多感な若者は影響を受けやすいので、投稿される内容に反応し不安感やうつ症状になると指摘されています。

その他、長時間SNSに没頭するため、興奮や依存から不眠になりやすくなります。
不眠になるとうつ症状がさらに悪化し、長期間続くとうつ病になってしまう恐れもあります。

うつ病は放っておくだけでは治らない病気なので、兆候が見られる場合、早めに医師に相談する、もしくは抗うつ剤を使用して症状を抑える必要があります。

SNSとの付き合い方

現代においてコミュケーションツールとして便利なSNSを、完全にシャットアウトする必要はありません。

ただし、使い過ぎにより精神的疲労や気が滅入ることが続くようであれば、使い方を見つめ直すのがいいかも知れません。

SNSと上手に付き合えるようになれる方法がありますので、いくつかご紹介します。

実際、私もこれで気分的に軽くなりましたので、効果はあると思います。

具体例

①手元にスマホを置く場合、画面を伏せる

②必要な連絡や情報以外のSNSやアプリの通知をオフにする

③入浴、勉強、夕食、読書、映画などの時間を設け、その時間はスマホを触らない

④アプリなどで自分がスマホを使っている時間を把握する(iPhone版の「Moment」やアンドロイド版の「QualityTime」など)

⑤即レスをしない、もしくは相手に遅レスに慣れてもらう

⑥スマホを寝室に持ち込まない(めざましに使わない)

⑦暇つぶし用に入れたゲームやアプリを削除する(不要なもののみ)

⑧目的を明確に時間を限り、SNSを見るようにする(脱線してダラダラ見ない)

以上の方法で多少はスマホを触る時間が減ると思います。

「デジタルデトックス」と「SNS断捨離」

さらに荒療治なものに「デジタルデトックス」「SNS断捨離」があります。

デジタルデトックスは別名でデジタル断食とも呼ばれ、強制的にスマホの電源を切り数日過ごすことです。

実際にお寺や専門施設、ホテルなどで行なわれる断食でも、スマホやPCを触ることは禁止している所も多いので、気になる方は体験してしてみてはいかがでしょう。

SNS断捨離は、FacebookやTwitter、Instagramからストレスを感じるフォロワーを削除、もしくは自分のアカウントを削除するものです。

縁のある人や大事な友人・知人とはSNSで繋がっていなくても、関係は保つことはできるものです。

SNSはあくまでもリアルな人間関係を補足又は拡張するツールです。

逆にSNSからちょっと距離が置けることがわかると、無駄な時間や余計な情報に翻弄されることなく、自分のペースでSNSと付き合えるものです。

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参考サイト

10代女性の「ソーシャル鬱」が増加、男性よりも被害は甚大

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