生え際や前髪の薄毛は、多くの方が悩んでいる症状です。
ふと鏡を見た時に
「生え際が後退してる?」
などの変化があると、自分はハゲていないか不安になる方も多いでしょう。
この記事ではもしかしてハゲてきていないかと悩む方に向けて、前髪が後退するサインや原因を紹介していきます。
生え際・前髪の後退が分かるセルフチェック
まずは指を使った、簡単なセルフチェックを紹介します。
生え際や前髪の後退が分かるセルフチェックの方法は、以下の通りです。
②中指・薬指・小指の3本を揃えて、中指が生え際につくように手を当てる
③小指と眉毛の間に隙間があった場合、前髪が後退しているサイン
ただし額の広さは人により違うため、上記はあくまでも目安です。
また若いころの写真と比較することもおすすめです。
昔と今で額の広さが変わっていないかを見比べると、より確実にセルフチェックができます。
生え際・前髪が後退する原因
生え際や前髪が後退している場合、次のような原因が考えられます。
どの原因が当てはまるかは、人により様々です。
それぞれの原因について、順番に紹介していきます。
AGA(男性型脱毛症)
薄毛で悩む男性の大半は、AGAを発症しています。
原因として考えられているのは、主に男性ホルモンや遺伝による影響です。
日本人の場合は生え際や前髪が後退する、いわゆるM字ハゲと呼ばれる症状が見られることが多くあります。
またAGAは成人男性特有の脱毛症で、日本では3人に1人、約30%の男性に発症すると言われています。
傾向としては20代後半~30代にかけて薄毛の前兆が現れ、40代以降にAGAの発症がはっきりと分かるようになることが多いです。
AGAは一度発症すると完治せず、どんどん症状が進行する脱毛症です。
放置すると薄毛や抜け毛も悪化する一方のため、早めの治療が推奨されます。
参考サイト
・男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
髪の毛をきつく結んでいる
髪の毛をきつく結ぶなど、強く引っ張られるような髪型も抜け毛の原因です。
牽引性脱毛症と呼ばれ、髪の毛が引っ張られる物理的な刺激により生え際や前髪などが抜けやすくなります。
一般的に髪の毛を結ぶのは女性が多いですが、男性でも前髪を縛るような髪型をする方もいらっしゃいます。
初期段階であれば髪型を変えることで、牽引性脱毛症を改善することが可能です。
しかし長期的に続くと髪の毛を生やす毛包までダメージを受けてしまい、髪の毛が生えてこなくなる恐れもあります。
牽引性脱毛症は早めに気づき、改善していくことが重要です。
参考サイト
・Q16ヘアスタイルと脱毛症の関係はありますか? – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
生活習慣・ストレス
髪の毛は、その人の健康状態を現すバロメーターと呼ばれることがあります。
健康な髪の毛は、バランスの良い食事がもととなって作られます。
しかしタンパク質やビタミン、ミネラルが不足しているなど栄養バランスが乱れた食事が多いと、髪の毛に必要な栄養が不足してしまうのです。
また睡眠不足やストレスが続くと髪の毛が十分に成長しなくなり、抜け毛や薄毛につながることもあります。
生活習慣の乱れやストレスは髪の毛にも悪影響となり、薄毛や抜け毛につながることもあるので注意が必要です。
ワックス
ワックスの使用自体は、生え際や前髪の後退の原因とはなりません。
しかし使い方を誤ると、薄毛のリスクとなります。
ワックスは、基本的には髪の毛につけるものです。
使用の際に頭皮についてしまうとワックスの油分で毛穴が詰まり、抜け毛の原因となります。
またワックスをつけた日は、寝る前にしっかりと洗い流すことも重要です。
ワックスがついた状態のまま寝たり、洗い残しがあったりすると毛穴詰まりや衛生環境の悪化を招いてしまいます。
ただし洗いすぎは頭皮に必要な皮脂を落とし、バリア機能を低下させるため注意してください。
生え際・前髪が後退してきたサイン
生え際や前髪は2、3日ですぐに後退する訳ではなく、長い期間で徐々に後退していくものです。
なかなか自覚しにくい生え際や前髪の後退ですが、特徴的なサインがあります。
生え際や前髪の後退にすぐ気づけるように、それぞれのサインについてご紹介します。
おでこが広くなった
最も分かりやすいサインは、おでこが広くなったことです。
特徴的であり、鏡を見たときなどに自分で気づくこともあるかもしれません。
他にも自分で以前よりおでこが広くなったように感じる場合、その感覚は大切です。
セルフチェックの項目で紹介したように、指3本を生え際に揃えて置いた時に隙間があるようであれば、前髪が後退しているサインとなります。
心配な場合はまず、セルフチェックを試してみてください。
ただし気にしすぎると実際は違う場合でも、おでこが広くなったと勘違いしてしまうこともあります。
不安は髪の毛にも悪影響となるため、月に1回くらいの目安でチェックをしてみましょう。
また生え際や前髪が一度後退すると、自力で戻すことはできません。
AGAは進行型であり、後退し続けるためしっかりと見極め、早めに対策を始めましょう。
産毛のような毛が生えてくる
生え際や前髪に細く短い、産毛のような毛が生えてくることも特徴的なサインです。
AGAを発症すると、生え際に産毛のような毛が増える傾向があります。
その正体はヘアサイクルが乱れたことで成長期が短くなり、十分に成長できなくなった髪の毛です。
この産毛は、それ以上成長することはなく、髪の毛全体のボリュームが低下する原因にもなります。
産毛の増加はAGAの初期症状であり、生え際や前髪が後退を始めるサインともなるので注意してください。
おでこの頭皮が硬くなる
おでこの頭皮が硬くなってきている場合も、生え際や前髪が後退するサインのひとつです。
頭皮が硬くなっている原因は、主に血行不良にあります。
そもそもおでこは血管の数が少ない上に細い血管が多く、髪の毛の生成や成長に必要な栄養が届きにくい部位です。
そこで頭皮の血流が悪くなるとさらに栄養が行き渡らなくなり、生え際や前髪の後退につながってしまいます。
おでこの頭皮が他の部位よりも硬いと感じた場合、注意するようにしましょう。
フケやかゆみがある
フケは頭皮の古い角質が剝がれたものであり、誰でも発生することがあります。
しかしフケが多くなり、かゆみも出ている場合は注意が必要です。
過剰なフケはかゆみを引き起こし、それにより頭皮を搔きむしってしまうと赤みや炎症につながります。
そしてさらに掻くとフケが多くなる、という悪循環に陥ってしまうのです。
また過剰なフケは毛穴をふさぐため、毛根に皮脂が溜まってしまいます。
皮脂は髪の毛の成長を邪魔してしまい、結果的に抜け毛につながります。
生え際・前髪の後退はAGAの初期症状
生え際や前髪の後退は、AGAの初期症状として起こることがあります。
AGAの進行パターンを形にしたハミルトン・ノーウッド分類では、初期段階である1型で生え際の後退が見られることが示されています。
もしも生え際や前髪の後退が気になった場合はAGAの初期症状であり、より進行していく可能性も否定できません。
できるだけ早めに治療や対策に取り掛かることをおすすめします。
生え際・前髪の後退を回復させる方法
生え際や前髪の後退は、放置しても自然に戻ることはなく、どんどん進行していきます。
しかし一度後退したら終わりという訳ではなく、元の状態に回復させる方法もあります。
それぞれの詳細や、どのような方におすすめかを紹介していきます。
AGA治療
最も効果的なのは、AGA治療を行うことです。
生え際や前髪がはっきりと後退している、M字ハゲになったなど目に見えた変化がある方や、しっかりと髪の毛を戻したい方に特におすすめします。
AGA治療のメインは投薬治療ですが、近年ではメソセラピー、植毛手術など様々な方法が登場しています。
治療薬は月1,000円~と手軽に始められますが、メソセラピーは1回2万円が相場となり、完治するまで継続すると最大80万円ほどかかります。
その他、植毛手術は部位により異なるものの、最低でも50万円の手術費用は必要です。
始めやすく、継続しやすいという点においてAGA治療薬がおすすめです。
AGA治療薬を用いた治療では抜け毛を抑えるフィナステリド・デュタステリド、発毛を促すミノキシジルの3種類が使用されています。
いずれも単剤で高い効果が期待できますが、抜け毛を抑える治療薬と発毛を促す治療薬を併用すると、より効果的な治療が可能です。
治療薬の服用でも十分な発毛効果を得ることができ、日本皮膚科学会では推奨度Aの評価を受けています。
おすすめのAGA治療薬
![]() ミノフィナ |
![]() デュタステリド+ミノキシジル |
![]() フィンペシア |
![]() ツゲイン |
![]() ノキシジル |
|
特徴 | フィナステリドとミノキシジル100日分のセット商品 | 高い発毛効果が期待できる組み合わせのセット商品 | 日本でも人気の高い海外製プロペシアジェネリック | 有効成分最大10%配合のミノキシジル外用薬 | コストを抑えて購入できる、大容量のミノキシジル内服薬 |
成分量 | フィナステリド1mg ミノキシジル5・10mg |
デュタステリド0.5mg ミノキシジル5mg |
フィナステリド1mg | ミノキシジル2%・5%・10% | ミノキシジル5mg・10mg |
メーカー | Asle pharmaceuticals | Asle pharmaceuticals | シプラ | シプラ | T.O.MED |
1日あたり | 75円 | 97円 | 45円 | 83円 | 49円 |
販売価格 | 1セット6,750円~ | 1セット8,800円~ | 30錠1,350円~ | 1本2,500円~ | 100錠4,900円~ |
育毛剤
AGA治療薬ではなく、育毛剤も選択肢のひとつとなります。
薄毛の症状が初期段階の方や、前髪や生え際の後退を予防したい方におすすめです。
育毛剤は頭皮に栄養を与え、今ある髪の毛を育てるための製品です。
継続して使うことで今ある髪の毛を健康にし、後退を改善、あるいは現状維持する効果が期待できます。
育毛剤には豊富な種類が登場していますが、ドラッグストアや通販サイトでは安いものだと1本3,000円ほどで、手軽に購入できることもメリットです。
ヘアケア・頭皮ケア
前髪の後退が気になり出した、今のまま維持したいという方には髪の毛や頭皮のケアを始めることがおすすめです。
ヘアケアや頭皮ケアには様々な方法が登場していますが、まずは以下の内容を試してみてください。
・育毛シャンプーを使う
・マッサージをする
薄毛や抜け毛を防ぎ、健康な髪の毛を保つためには土台となる頭皮の環境が重要です。
育毛シャンプーは一般的な製品と比較すると頭皮や髪の毛への負担が少なく、頭皮環境を整えることに適しています。
また頭皮マッサージは頭皮の血流を改善し、薄毛や抜け毛の予防が期待できます。
生え際・前髪の後退から回復した人
実際に生え際や前髪の後退に悩んでいたものの、治療により回復することができたという方の口コミや体験談を集めてみました。
約700日、個人輸入でミノキシジルとフィナステリドを飲んだ結果です。
頭頂部はボリューム出ました。M字ハゲも解消されつつあります。
数年ぶりに髪をすく事ができました。ほんとに嬉しい。
AGA治療は保険適用外で自己責任にはなりますが薄毛に悩む方はご参考ください。#ミノキシジル#AGA#育毛 pic.twitter.com/A0TiTorL61
— だいご@魚類垢 (@dikidikidikky) September 22, 2023
フィナステリドの量を1mg→2mgにしたらM字ハゲの産毛が濃くなってきた!量を増やすことが必ずしも正しいわけではないけどデュタステリドの副作用を考えると体と相談しながらフィナの量を増やしてみるのもいいかも。
※肌荒れごめんね🙏 pic.twitter.com/ub9hGugjfD
— キヨキヨ/ 美容ヲタク (@kiyo2blog) April 22, 2023
1枚目植毛前(28歳くらい)
2枚目植毛後4-5ヶ月&ミノフィナ威力最盛期
3枚目植毛5年経過頃&2度目のフィナ止め開始した頃(30歳半ば)2枚目の時がよすぎますねw
一方3枚目は年齢要因含めてスカってますが、1枚目と比べて生きるのが楽になっていることが分かる人は分かるはず。#AGA #植毛 #M字ハゲ pic.twitter.com/08uqladyIU— 植毛boy@M字はげ改善教室 (@boy36975) September 24, 2023
植毛手術やAGA治療薬の服用など、人により様々な治療方法を実施しています。
治療により効果が出ている方に共通しているのは、どの方も長期的に継続している点です。
生え際や前髪の後退に対して治療を始めても、すぐには効果が出ないため不安になる方も多いかもしれません。
しかし治療や対策をしっかりと行うことで髪の毛が生えてくるため、諦めずに治療を続けることが重要です。
生え際・前髪が後退したときにおすすめの髪型
生え際や前髪が後退しており、とりあえず隠したいという方は髪型を変えてみてはいかがでしょうか。
以下のような髪型は、生え際や前髪の後退が目立たなくなるためおすすめです。
今すぐに始めることもできるため、自分に合う髪型を選んで試してみてください。
短髪・前髪を上げる
短髪や、前髪を上げるような髪型は生え際や前髪の後退が気になる場合にぴったりです。
全体的に髪の毛を短くすると、部分的に気になる薄毛や抜け毛も目立たなくなります。
また前髪を上げる髪型は、大きく印象を変えることができます。
髪の毛に目線が集まり、おでこの広さも気にならなくなるためおすすめです。
前髪にボリュームを出す
マッシュヘアなど、前髪にボリュームが出るような髪型はおでこや生え際を隠すことができます。
しかし後ろの髪の毛をただ前の方に持ってくるだけだと、ぼさっとした印象になりがちです。
おでこを隠している印象も持たれやすいので、後ろから持ってきた髪の毛を横に流すことをおすすめします。
ただし似合う、似合わないが分かれやすい髪型のため、試してみたい方はまず美容師さんに相談してみてください。
ソフトモヒカンにする
前髪を上げる髪型に似ていますが、ソフトモヒカンも前髪の後退が気になる方におすすめです。
ソフトモヒカンはトップにボリュームが出ることで、その部分に目線がいき、おでこへの視線を逸らすことができます。
またトップとサイドの髪の毛の量に差が出るため、おでこの広さが目立ちにくいこともポイントです。
ツーブロックでパーマをかける
ツーブロックは前髪の後退だけではなく、全体的な薄毛が気になる方にもおすすめの髪型です。
襟足やサイドを短くすることでトップにボリュームが出るため、薄毛が目立ちにくくなります。
若々しさや爽やかさを演出できるため、好印象も持たれやすいです。
またパーマをかけると全体的にボリュームをアップさせることができ、さらに髪の毛に視線が集まりやすいため薄毛が気にならなくなります。
生え際・前髪の後退に関するよくある質問
生え際や前髪の後退に関して、よくある質問を紹介します。
疑問や不安などをお持ちの方は、以下の内容を参考にしてみてください。
10代でも前髪が後退しますか?
10代から前髪が後退することはあります。
しかしほとんど起こることはなく、稀なケースです。
10代なのに前髪が後退してきたと感じる方は、勘違いであることも少なくありません。
心配な方は、冒頭で紹介したセルフチェックを行ってみてください。
前髪の後退は女性にも起こりますか?
前髪の後退は、女性でも起こることがあります。
しかし女性は男性よりも髪の毛が長く、気づきにくいことも多いです。
髪の毛をきつく結ぶようなヘアスタイルが原因になることもあるため、ポニーテールにすることが多い方は特に注意してください。
生え際が後退している気がするのですが、気にしすぎですか?
髪の毛は男性でも女性でも大事なものです。
一度気になると、その後ずっと気になってしまう方も多くいらっしゃいます。
生え際の後退が気になる方は一度セルフチェックをしてみて、指と眉毛の間に隙間がなかったら特に問題はありません。
生え際の後退は20代でも起こりますか?
生え際の後退は、20代でも起こることがあります。
特に原因として多いAGAは、若い方では20代から発症することもある脱毛症です。
20代後半からAGAの症状が目立つようになることもあるので、怪しいと感じた場合は早めに治療に取り組みましょう。