イベルメクチンの正しい飲み方|治療で飲む前に確認

イベルメクチンは寄生虫の駆虫薬として承認されているお薬です。(有効成分名)
アメリカ(ミシシッピ州)では、家畜用を誤って飲んだ方がたくさんいるというニュースが出ました。
家畜用は人間用と比べて高用量で、副作用が強く出る可能性もあります。
イベルメクチンを個人輸入で購入し、自分で飲む分には自己責任ですが、まず正しい飲み方を知っておきましょう。
イベルメクチンの正しい飲み方
イベルメクチンは寄生虫の駆虫薬として承認されています。現在正しい飲み方は駆虫薬としての飲み方です。
以下で症状別に正しい飲み方を紹介していきます。
腸管糞線虫症
体重1kgあたり、約200μg(マイクログラム)を2週間間隔で2回服用。
水、またはぬるま湯で空腹時に服用してください。(脂溶性物質ですの、高脂肪食によって血中濃度が上昇する可能性があります。)
以下詳しい錠数(3mg)
体重(kg) | 3mg錠数 |
---|---|
15~24 | 1錠(3mg) |
25~35 | 2錠(6mg) |
36~50 | 3錠(9mg) |
51~65 | 4錠(12mg) |
66~79 | 5錠(15mg) |
80以上 | 約200μg/kg |
疥癬
体重1kgあたり、約200μg(マイクログラム)を1服用。
角化方疥癬等重症化の場合、初回服用後、1~2週間以内に効果を確認して、2回目の服用を考慮してください。
水、またはぬるま湯で空腹時に服用してください。(脂溶性物質ですの、高脂肪食によって血中濃度が上昇する可能性があります。)
以下詳しい錠数(3mg)
体重(kg) | 3mg錠数 |
---|---|
15~24 | 1錠(3mg) |
25~35 | 2錠(6mg) |
36~50 | 3錠(9mg) |
51~65 | 4錠(12mg) |
66~79 | 5錠(15mg) |
80以上 | 約200μg/kg |
イベルメクチンの注意事項
イベルメクチンは医療用医薬品です。服用時などに注意しなければいけないことがあります。飲み合わせの悪い薬など、詳しく紹介していきます。
服用時の注意事項
- 通常、水のみで牛乳や乳製品で飲んではいけません。
- 空腹時に服用してください。
- 症状や体重で飲む回数や、飲む量が異なります。(※体重表を参考にしてください。)
- 意識障害が報告されているので、車の運転や高所の作業など危険を伴う作業は注意が必要です。
- 服用は医師の指示に従ってください。
イベルメクチンには家畜に使う動物用と、人間用があります。動物用の場合高用量ですので、絶対に動物用を飲まないでください。
症状による注意事項
- 治療初期にそう痒が一過性で増悪する場合があります。
- ヒゼンダニ死滅後、アレルギー反応として全身のそう痒が長引く場合があります。
- 症状や体重で飲む回数や、飲む量が異なります。(※体重表を参考にしてください。)
服用できない人
禁止 | 過敏症、爪疥癬 |
---|---|
慎重投与 | ロア糸状虫による重度感染 |
注意 | 易感染性、HIV感染、HTLV−1感染、オンコセルカ症、ロア糸状虫症、爪疥癬 |
その他、妊婦や授乳中の方は服用できません。高齢者(65歳~)は服用に注意なので必ず医師に確認してください。
副作用
イベルメクチンは安全性の高い薬ですが、副作用はが出る場合もあります。
頻度不明 | 0.1~5%未満 | 0.1%未満 | |
---|---|---|---|
過敏症 | そう痒の一過性の増悪、蕁麻疹 | そう痒、発疹 | |
肝臓 | Al-P上昇 | 肝機能異常 | |
腎臓 | BUN上昇 | ||
消化器系 | 下痢、食欲不振、便秘、腹痛 | 悪心、嘔吐 | |
精神神経系 | めまい、傾眠、振戦 | ||
血液 | 貧血、好酸球数増加 | 白血球数減少、リンパ球数増加、単球数減少 | |
その他 | 無力症・疲労、低血圧、気管支喘息の増悪 | LDH上昇 | 血尿 |
副作用が出た場合や不安な場合は、医師に相談してください。
詳しい副作用については、以下関連ページをご確認ください。
イベルメクチンと飲み合わせの悪い薬
イベルメクチンには併用禁忌薬が無く、飲み合わせが悪い薬は報告されていません。
しかし、海外のサイトではイベルメクチン服用に注意が必要な医薬品が掲載されていたため、まとめてご紹介します。
代替を使用 | エルダフィチニブ、ラスミジタン、キニジン、ソトラシブ、テポチニブ |
---|---|
注意が必要 | アミオダロン、アトルバスタチン、ベロトラルスタット、ボスチニブ、クラリスロマイシン、クロトリマゾール、ドロネダロン、エラゴリックス、エリグルスタット、エリスロマイシンベース、エリスロマイシンエチルコハク酸、エリスロマイシンラクトビオン酸塩、エリスロマイシンステアレート、フェロジピン、フォスフェニトイン、フォスタマチニブ、グレカプレビル/ピブレンタスビル、インジナビル、イストラデフィリン、イトラコナゾール、イヴァカフトール、ケトコナゾール、ラパチニブ、レボケトコナゾール、ロミタピド、ロナファルニブ、ロラタジン、ロバスタチン、ネファゾドン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニロチニブ、フェノバルビタール、フェニトイン、ポナチニブ、ケルセチン、ラノラジン、リファンピン、リトナビル、セラサイクリン、シンバスタチン、シロリムス、セントジョンズワート、スチリペントール、タクロリムス、トルバプタン、トラゾドン、tucatinib、ベラパミル、ワルファリン |
海外サイトの場合、英語を翻訳しています。(翻訳が正式な日本語と異なる場合があります。)
まとめ
イベルメクチンの正しい飲み方をご紹介しました。
イベルメクチンの効果を十分理解した上で服用するようにしましょう。