咽頭クラミジアに注意

咽頭クラミジアに注意 STD(性感染症)

性感染症の一つであるクラミジア。

主に性行為から性器に感染し症状が出るものと思いますが、クラミジアは喉にも感染する病気です。

咽頭クラミジアといい、喉の粘膜から感染します。

咽頭クラミジアは感染しても気が付きにくい症状のため、知らないうちに他の人へ移してしまう恐れがあります。

クラミジアは粘膜で感染する

クラミジアは、クラミジア・トラコマティスと呼ばれる細菌による感染症です。

クラミジアは粘膜の小さな傷から侵入し、精液・膣分泌液・血液などの体液を介して感染します。

通常の性器同士の性行為の他、口でのオーラルセックス、肛門でのアナルセックス、稀に目の結膜から感染する場合もあります。

咽頭クラミジアの感染率

咽頭クラミジアの感染経路のほとんどがオーラルセックスと言われています。

性器クラミジアに感染している方で、咽頭クラミジアにかかる割合はおよそ以下の通りです。

・男性の場合:4~12%

・女性の場合:10~26%

オーラルセックスで感染するので、挿入ありの性行為をしていなくても咽頭クラミジアにかかることもあります。

咽頭クラミジアに感染しないのは?

咽頭クラミジアに感染する場合は、菌のいる性器から口への粘膜接触により感染します。

口の中に傷や出血がある場合は感染しやすくなりますが、そうでない場合の唾液だけでの感染はほとんどありません。

稀にディープキスで感染する場合もありますが、普通のキスぐらいでは余程のことがない限り、咽頭クラミジアに感染する確率は低いとされます。

その他、確率は低いですが感染者の体液と触れるものも注意が必要なので、ハブラシの共有はしない方がいいでしょう。

歯磨きの際は出血することがあるためです。

クラミジアは感染主の細胞内でのみ増殖する弱い細菌の為、空気感染やプール、お風呂、コップやペットボトルの回し飲みなどで感染することは、ほとんどありません。

咽頭クラミジアの症状

咽頭クラミジアの発見の遅さの原因として、症状が出なかったり、出ても軽い症状のため、咽頭クラミジアの自覚症状がほとんどない部分にあります。

咽頭クラミジアに感染し現れる症状としては、扁桃腺が腫れ喉に違和感が出て、悪化すると痛みや発熱などの咽頭炎を起こします。

咽頭クラミジアは風邪の症状によく似ているため、感染していると気が付きにくいのが特徴です。

風邪の場合は、くしゃみや体のだるさ、関節痛などの喉以外の症状も現れます。

風邪は自然に治ることもあるので、しばらく経っても治らなず喉に違和感がある場合は咽頭クラミジアを疑ってみてください。

予防方法はある?

咽頭クラミジアの予防法として、厚生労働省はオーラルセックスでの予防としてコンドームを付けた状態や、女性器にラップをかぶせて行う事を推奨しています。

コンドームの使用は避妊が前提としてありますが、性器同士の直接的な接触を防ぐ役割もあるので、性感染症の防止にも効果が認められています。

ただ、口で行うオーラルセックスの場合、コンドームを使用するという人は多くはないと思います。

性行為に及ぶ際に、事前にコンドームを準備することは出来たとしても、ラップを準備するのはなかなか難しいのが現状です。

予防の具体例

男性の場合、クラミジアによる膣炎になると女性器のにおいがきつくなるので、我慢せずに相手に伝えるようにしましょう。

女性も男性器から膿が出ていたり、睾丸が腫れている、痛みがあるなどを確認したら、オーラルセックスを拒否してください。

男女ともにクラミジアの疑いがある場合や、感染のリスクの高い人との性行為を控えるのが一番の予防となります。

つまらないかも知れませんが、男性は風俗に行ったらコンドームをしたままサービスを受けるのも予防の1つです。

咽頭クラミジアの検査方法

咽頭クラミジアの検査は、綿棒で喉の奥の粘膜を取る方法と、うがい液を検体とする方法の2種類があります。

性器クラミジアが完治した場合でも、咽頭クラミジアは残っている場合もあります。

前述の通り性器クラミジアになった人は咽頭クラミジアに感染している可能性があるので、性器と咽頭どちらも検査することをお勧めします。

特に風俗業で働く女性や、複数の男性とオーラルセックスをしている女性は、定期的な検査はした方がいいでしょう。

医療機関・自治体・通販で検査

医療機関で検査をする際は診察で疑いがある場合、保険が適用され診察料と検査料合わせて3000円ほどです。

症状がみられないと保険は適用外となるため、6000円ほどかかります。

自治体や保健所などでもクラミジアの検査を行っている所もあり、無料でクラミジアの検査をすることもできますが、尿検査のみの場合もありますので検査前には必ずご確認してください。

他にも検査キットを通販で購入することもできます。

疑わしいが症状が出てない、病院に行くのが面倒、費用を抑えたいという方はお試しください。

咽頭クラミジアの治療

咽頭クラミジアの治療は主に経口薬を用います。

抗生物質である、ジスロマックやビブラマイシン、クラビット、そのジェネリック薬を約2週間程服用します。

その後、もう一度検査を行い喉にクラミジアの反応がなければ、完治したことになります。

咽頭クラミジアは薬が効きにくく性器クラミジアより治りにくいため、完治するまで時間がかかります。

早めの検査と治療

咽頭クラミジアはあからさまにひどい症状が出るものではありませんが、オーラルセックスでパートナーにうつしてしまう危険性があります。

うつったパートナーとの性行為により、今度は自分が性器クラミジアになるいわゆる「ピンポン感染」も避けたいものです。

男女問わずクラミジアは感染すると、他の性感染症(HIV・梅毒・淋病など)への感染リスクが高まります。

子供が欲しい方にとっては不妊の原因にもなりますので、早めの検査と治療をお勧めします。

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参考サイト

喉にも感染するクラミジア。咽頭クラミジアの原因、症状、治療法、予防法を解説

オーラルセックス(口腔性交)による性感染症に関するQ&A

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