ピルを飲んだら太った?ピルと体重のホントのところ

ピルを飲んだら太った?ピルと体重のホントのところ ピル(避妊薬)

避妊薬や生理のトラブルの改善に使われているピル。興味はあるけどちょっと不安があるという方も多いかと思います。

その中でも、ピルについて調べているとよく耳にするのが【ピルは太る】という声です。

ピルを飲んだら太るなんてことがあったら困りものですよね。

実際に太ったという人も多く見かけます。では実際にピルを飲むと本当に太るのでしょうか?

ピルは太らない

ズバリ!ピルを飲んでも太りません。
ホルモンによりむくむので、わずかに増えることもあるようですが、何キロも太るということは基本的にはありません。

私自身、生理が重いタイプなのでピルを手放すことが出来ないのですが、ピルを飲んで太ってしまったということはありません。

ではなぜ太ると言われているのでしょうか?

それは女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンが関係しているのです。

卵胞ホルモン

排卵前に多く分泌され、女性らしい身体を作る作用がります。別名で【美人ホルモン】と呼ばれ、肌にハリを与え、髪の成長を促す作用があります。

黄体ホルモン

妊娠に必要なホルモンで、身体を妊娠に備えるために水分を貯めやすくし、食欲を増進させる作用があります。

生理の時に分泌されるホルモンなので、周期的にこの状態になります。

女性ならその周期の時の自分を思い起こしてみると、思い当たることがあるのではないでしょうか?

ピルとホルモンにはどういった関係があるのでしょうか?

ピルの効果

ピルはこの二つのホルモンを含有していて、飲むことで血中のホルモンを増幅させます。
ホルモンが増えたことで、身体が妊娠をしていると錯覚をして排卵を行わなくなります。
ピルを服用するということは、常に妊娠をしているような状態になっているのです。

その結果、身体は水分を保とうとむくみ、食欲がましてしまいます。この状態も慣れてくると落ち着いてくると言われています。

この他にもピルは太ると言われている理由があります。それは昔のイメージです。

昔の名残

ピルは1960年にアメリカではじめて認可されました。
当時はホルモンの含有量も多く、高用量のピルでした。そのため、副作用が強く、すぐに中用量ピルが開発され、1973年には副作用を抑えた低用量ピルが開発されました。

しかし、日本では低用量ピルが認可されたのが1999年と遅かったのです。
それまでの高用量、中用量のピルのイメージがついてしまい、ピルを飲むと太るというイメージがついてしまいました。

海外ではピルの服用率は高く、フランスは39.5%、ドイツは37.4%、英国は28.0%、米国は16.0%となっています。しかし、日本ではなんと1.1%しか服用していないんですね。

ここまで低いと、現在の副作用の少なくなった低用量ピルが良い物だったとしても、昔のイメージを払拭することはなかなかできないのではないでしょうか?

低用量ピルについてはこちらをご覧ください。

ピルの誤解

ピルを飲むと太るというイメージは

・ホルモンの作用で身体のむくみで太ったと思ってしまう。
・ホルモンの作用で食欲が増えて、通常より食べ過ぎてしまう。
・低用量ピルの普及率が低く、認知度が低いので昔のイメージが残っている。

この3つの理由から【ピルを飲むと太る】と言われているんですね。

現在ではかなり改良されていて、なるべく身体の負担にならないようにと研究が進められています。

正しい知識を身に着けて、安心に薬を服用したいですね。

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参考サイト

ピルについて – 咲江レディスクリニック

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