アフターピルの市販化について詳しく解説していきます。

アフターピルの市販化について詳しく解説していきます。 ピル(避妊薬)

アフターピルが市販化されれば、購入のハードルが低くなり、今より多くの望まない妊娠を避けることができます。

今現状の日本国内でのアフターピルの市販化に関して情報をまとめてみました。

アフターピルについて

アフターピルは避妊に失敗した後に服用する緊急避妊薬です。何らかの事情で避妊に失敗してもアフターピルを服用することで、望まない妊娠を防ぐことができます。

今日本でアフターピルとして使用されているノルレボ錠と、エラ(エラワン)を紹介します。

ノルレボ エラ(エラワン)
有効成分 レボノルゲストレル ウリプリスタル酢酸エステル
服用 3日(72時間)以内に1錠 5日(120時間)以内に1錠
避妊確率
(服用時間内)
84% 85%
相場(病院) 1錠:1万~15,000円 1錠:12,000~15,000円
ジェネリック 1錠:8,000~1万円 なし

参考:ノルレボ錠1.5㎎|医薬品インタビューフォーム

ポイント!

エラ(エラワン)は日本では未承認ですが、海外から輸入して国内の病院でも処方されています。


2011年にノルレボがアフターピルとして承認され、その後2019年にノルレボのジェネリックも承認されるようになりました。

日本での承認は他の国より時間がかかった

ノルレボは1999年にフランスで誕生し、遅れること12年後、2011年に日本で初めて承認されました。その当時アジアで承認されていなかったのは実は日本と北朝鮮だけだったのです。

その背景として、日本では性教育が進んでおらず、悪用する恐れがあるなどから、承認に対して時間がかかってしまったと考えられます。

WHO(世界保健機関)もノルレボの導入を後押ししており、かなり遅れてですが日本でもやっと2011年に承認されたのでした。

アフターピルの市販に関して

2011年に日本で承認されてから2022年現在まで、アフターピルは医師の診察が必要な処方箋薬です。

そのためアフターピルは市販されておらず、マツモトキヨシなどのドラッグストアで、処方箋なしにアフターピルを購入する事はできません。

日本ではなぜアフターピルが市販されないのか?

後で詳しく記述しますが、国によってはアフターピルが当たり前のように処方箋なしで購入できます。

しかし日本ではアフターピルの使用が当たり前のような国と比べ、性教育、薬剤師の知識不足などから日本産婦人科医科会が市販化の反対を表明しているのです。

2017年から厚生労働省の検討会で市販化に関する討論が行われてきていますが、2020年のアフターピルのオンライン診療の検討会委員のメンバー12人中女性はたった一人だったそうです。このことに関し、世論では男性側の意見が重視されていることに大きな疑問が起きていました。

日本産婦人科医会が行った「アフターピルのスイッチOTC化」の産婦人科医に対する調査のデータは以下の通りです。

アフターピルのOTC化に関する調査

参考:産婦人科における緊急避妊薬処方の現状|日本産婦人科医会

  • 元々医療用医薬品だったが安全性が高いものを市販薬に転用したもののことを指す。

このデータのように、2021年(令和3年)の段階でも、反対派は42%もいます。

NEW→2022年3月にアフターピルの市販化に対する検討会議が開催されましたが、次回会議に持ち越されている状態です。

参考:第19回 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議

SNSでは疑問声も

上記内容はネットニュースなどでも報道され、日本でアフターピルが市販化されないことに関し、SNS等では多くの疑問の声が上がっています。

今後アフターピル市販の可能性は?

アフターピルの市販化に関して、徐々にですが進行している状態です。2020年に市民団体が薬局でもアフターピルが買えるように10万7000人分の署名を提出されました。しかし日本産婦人科医会の理事長は「いろんな条件が熟していない」と市販化に対して否定的意見を述べています。

2022年2月には以下の内容の用要望書が市民団体より、厚生労働大臣宛に提出されました。

 要望内容:緊急避妊薬の早期 OTC 化実現を求める要望

①緊急避妊薬のOTC化の検討・課題整理を早急に進めること
②緊急避妊薬のOTC化の検討にあたり、市民・当事者の声を反映し、服用する当事者の負担にならない条件や対応を考慮すること
③緊急避妊薬のOTC化の、WHO等国際機関の勧告を踏まえ、科学的根拠に基づいた緊急避妊薬の提供について検討すること

引用:
2/4厚生労働大臣宛に緊急避妊薬の早期OTC化実現を求める要望書を提出・記者会見を実施しました | 緊急避妊薬の薬局での入手を実現する市民プロジェクト

しかし、2022年3月に行われた検討会において、検討員の見解で薬剤師側はアフターピルの市販化は不可能かもしれない等の意見が出ています。

進んでいるように見えたアフターピルの市販化は一向に進んでおらず、この先すぐに市販化ということは難しいかもしれません。

※新しい情報が入り次第追記していきます。

海外の多くはアフターピルが市販されている

日本ではなぜアフターピルが市販化されていないのかでも記載しましたが、アフターピルが市販されている国はたくさんあります。

アメリカでは現在年齢制限などなく、2013年から医師の診断や処方箋が無くてもドラッグストアアフターピルが購入できます。(アメリカではノルレボと同じ有効成分のプランBが主流です。)

アメリカだけではなく、ヨーロッパやその他東南アジアなど多くの国では、アフターピルだけではなく低用量ピルもドラッグストアで市販化されています。

日本と違って、海外では当たり前のようにアフターピルが市販化されているのです。

市販されている国でのアフターピルの値段

現在日本でノルレボは自由診療で、1錠1万円~と中々簡単に手が出せる金額ではありません。

そこで海外ではどれくらいの値段で販売されているのでしょうか??

値段 特徴
日本 1錠:
1万~15,000円
医師の診察、処方が必要
カナダ 1錠:
約3,000円
完全市販化
一部の州では薬剤師の相談が必要
アメリカ 1錠:
約1,500~2,000円
完全市販化
大学の構内にアフターピルの自動販売機設置
イギリス 1錠:
約2,000円
完全市販化
カウンセリングと説明込みだとなんと無料

このようにアフターピルは海外では市販されているだけでなく、何と無料の国まであるんですね、1錠1万円以上して、医師の処方が必要な日本とは大違いです。

どうしても市販でアフターピルを買いたい場合

現在日本ではアフターピルが市販化されていないと説明してきました。

しかしアフターピルが必要だけど、どうしても病院へ行けない人や、金銭的な問題など、様々な事情があります。

どうしても市販でアフターピルを購入したいのであれば個人輸入であれば、海外から医師の診察が無くても通販で購入できます。

アフターピルの個人輸入とは?

自分で使用する場合に限りですが、アフターピルを海外から個人で輸入できます。

個人輸入代行サイトであれば、アフターピルを通常の通販サイトと同じように購入できます。

ノルレボだけでなく、エラ(エラワン)も個人輸入で購入できます。海外のアフターピルですので、日本で処方してもらうよりも価格もかなり安く購入できます。

ポイント!

海外のジェネリックであれば1錠1,000円ほどで購入できます。(有効成分はもちろん日本で処方されているのと同じ。)

ただし、海外から購入するので、届くまでに短くても1週間ほどかかります。そのため緊急でアフターピルが必要な場合は病院へ行く必要があります。

取り扱い中のアフターピル

当サイトで取扱い中のアフターピルを紹介します。

カマグラ アイピル カマグラゼリー
商品名 ノルレボ アイピル エラ
特徴 先発薬
日本でも処方
知名度が高い
かなり安い
先発薬
5日以内の服用
価格 1錠:3,280円~
最安値1錠:2,800円
1錠:1,180円~
最安値1錠:840円
1錠:4,950円~
最安値1錠:3,960円
購入 購入する 購入する 購入する

ノルレボやエラなど日本で処方されているアフターピルから、海外で使用されているアイピルなども購入できます。

アイピルはまとめて買うと1錠840円~と日本で処方してもらうよりかなり安い価格で購入できます。

アフターピルは緊急時用のピル

アフターピルが市販化されることにより、土日など病院が空いていない場合などでもアフターピルを購入することができます。

アフターピル避妊に失敗してから、時間がたてばたつほど避妊の確率が下がってしまいます。市販化されれば、望まない妊娠を今以上に避けることができます。

海外との性教育事情や、意識の違い、知識不足など様々な事情はありますが、なるべく早い市販化が求められています。

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